京都大学総合研究推進本部(KURA)

コラム

京都大学創立125周年記念ファンド【くすのき・125】

【くすのき・125】は、京都大学創立125周年記念事業の1つの柱である「研究力強化」の一環として、2020年に始動した斬新かつ大胆な学内ファンドです。

1897年の創立以来、本学は新しい知的価値を創出してきましたが、その間に本学を取り巻く環境は大きく変化してきました。特に近年は、地球環境の深刻な変化やさまざまな価値観のゆらぎなど、既存のパラダイムが行き詰まりを見せています。さらに、行き詰まりをなんとかしたいと願う研究者が、研究に集中・没頭するための時間を確保することまでもが難しくなってきています。

そんな状況の今こそ、創立125周年を機に一度立ち止まって歩むべき方向を見据え、既存の価値観にとらわれないより魅力ある地球社会の未来像を、京都大学から構築・発信していきたいという思いで、2020年に【くすのき・125】を発足させました。そして、学問に憧れを抱いて職に就いた研究者が、自ら社会の長期的なビジョンを描き、その実現に向けてじっくりと腰を据えて学問の本質に迫ること、またそれを可能にする研究環境を大学側も充実させることを目指しています。

【くすのき・125】では、「創立以来築いてきた自由の学風を継承し、発展させつつ、多元的な課題の解決に挑戦し、地球社会の調和ある共存に貢献する」という本学の基本理念に立ち返り、

  • 既存の価値観にとらわれない自由な発想で、
  • 次の125年に向けて「調和した地球社会のビジョン」を自ら描き、
  • その実現に向けて独創的な研究に挑戦する、 

志の高い次世代研究者を支援します。

【くすのき・125】名称の由来
京都大学のシンボル「くすのき(楠)」は、ゆっくりと長い時間をかけて着実に大木へと生長します。このことから、ゆっくりであっても堅実に成長し、大成する学問は「楠学問」と呼ばれています。【くすのき・125】は、本学が125年後、 さらにそのずっと先まで、そのような研究・学問を育てる場となれるように、との思いを込めて命名しました。

【くすのき・125】は、2020-2022年度の3年間公募し、39名の研究者を採択しました。

第一回「山本進一記念賞」大賞を受賞

2025年2月、くすのき・125は、第一回「山本進一記念賞」大賞を受賞しました。
https://www.ruconsortium.jp/efforts/yamamoto/jusyou2024.html

※山本進一記念賞は、大学等の枠をこえて他大学等のロールモデルとなる研究開発マネジメントに関する好事例及びそれに貢献したチームに対する表彰制度で、2024年に研究大学コンソーシアムによって創設されました(後援 文部科学省)。

採択者インタビュー

採択者の思いや取り組みをこちらで紹介しています。ぜひご覧ください。

【くすのき・125】パンフレット

各年度の採択者を紹介するパンフレットを発行しています。

Vol.3(2022年度採択者)
Vol.2(2021年度採択者)
Vol.1(2020年度採択者)