開催日:2024年8月2日
京都大学学術研究展開センター(KURA)は、2024年8月2日に京都大学学術研究支援棟地下会議室にて、第18回JINSHA情報共有会「人文・社会科学系研究の挑戦が望まれる課題と研究のデザインについて考える」を開催しました。当日は全国の人社系URAを中心に31名が参加しました。
当日のプログラムは3部構成となっており、【第一部】「社会課題解決のための共同研究の事例発表」では、参加者より22件の事例発表がありました。続く【第二部】「人文・社会科学系研究が中心となって取り組むべき社会課題の抽出ワークショップ」では、社会課題に関して、そして【第三部】「社会課題解決に向けての人文・社会科学系研究のアプローチについて考えるワークショップ」に関してはアプローチに関して、参加者が5班に分かれてアイデアを出し合った後、事前調査による課題とアプローチカードと共に各班で重み付けを試みることでディスカッションを行いました。最後に課題とアプローチを結びつけるまとめワークショップと各班からの発表、そして参加者の振り返りコメントに基づく全体ディスカッションが実施されました。
最後の振り返りでは、新たに気付いた点・学んだ点として「人社系アプローチは課題解決に有用」「人社は課題解決型研究を設計する段階で役立つ」「人社が得意な“概念化”は一見小難しいが、分野や社会を越えたつながりの形成に必要」「より良い社会にするために人社が取り組むべきこと、できることは無限にあると改めて認識」など、人社系研究、特にそのアプローチの有用性に関して様々な意見が寄せられました。
本情報共有会は稲石 奈津子 URA が企画・事前調査・当日のファシリテーションを担当し、事例発表と運営を藤川 二葉 URA、水野 良美 URA、福田 将矢 URA、横江 智哉 URAが担当しました。
KURAでは、今回の内容を元に検討を行い、次回は研究テーマ・研究分野の抽出と検討会を実施し、課題解決に向けた研究のデザインや研究基盤の形成・方法について、引き続き考えていきたいと思います。


*JINSHA情報共有会とは
JINSHA情報共有会(JINSHA: Japan Inter-Institutional Network for Social Sciences, Humanities and Arts)
複数大学のURA連携により2014年から実施している人文・社会科学系研究推進フォーラムの関連企画として、2017年度から不定期開催されている数十人規模の情報共有会。