開催日:2025年11月27日
総合研究推進本部は、2025年11月27日(木)、日豪印・京都ラウンドテーブルFY2025を開催しました。このラウンドテーブルは、オーストラリア、インド、日本(以下「日豪印」)3カ国連携ウィークとして実施された1週間にわたるプログラムの集大成となるもので、2回目となる今回は、「AIJの研究協力におけるコモナリティと独創性」をテーマに、協働者の補完性(collaborator complementarity)に焦点を当てながら、4部構成で議論を深めました。
本プログラムには公募で選ばれた9つの研究課題に取り組むオーストラリア及びインドの研究者と、本学研究者からなる3カ国の研究者チームが参加しました。初めの2日間はそれぞれの研究課題に対する取り組みや今後の共同研究の方向性などにつき議論を深めました。そのうえで、27日には、一般の参加者も加え、「AIJの研究協力におけるコモナリティと独創性」をテーマに、協働者の補完性(collaborator complementarity)に焦点を当てながら、4部構成のシンポジウムを開催し、議論を深めました。
第1部、第2部は、片岡 広太郎 インド工科大学 ハイデラバード校(IITH)教授・本学 総合研究推進本部 客員教授と鈴木 淳 高等研究院 物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)教授をそれぞれチェアとして迎え、9つの研究グループが多岐にわたる地球規模課題に対する学際的な研究計画を示しました。また、参加企業を代表し、スズキ株式会社の齊藤 欽司 グローバル営業統括参与及び株式会社 島津製作所の杉本 典史 営業本部 グローバル共創営業戦略室 産学官連携推進ユニット ユニット長がそれぞれの発表に対しコメントしました。


第3部、第4部は、共通した2つの大きな問いをめぐり、第3部は3つのラウンドテーブルごとに、第4部はそれらの議論を全体で共有しながら、議論を深めました。


- 日本・オーストラリア・インド三国間の連携における強みと共通点は何か?
- この連携を促進するためにどのような取り組みがありうるか?(あるいは、そのために乗り越えるべき課題は何か、それはどのように乗り越えられるか)
社会科学から理工・生物系まで多様な分野に携わる3カ国の研究者が集まったということもあり、3カ国間の連携を成功させる基盤として、社会経済的課題への共通理解が不可欠であるという認識が共有されました。また、各国が持つ異なる専門性やリソースを組み合わせる相互補完性、そして産学連携や市民社会を含むコミュニティとの価値共創を通じて、知を社会へ還元していくことの重要性が強調されました。さらに、連携の成果である知が民主的に普及させられるべきであり、そのためには国際協力におけるデータのクオリティ担保も新たな連携分野となり得ること、3カ国研究者間の信頼関係を核としつつも、オープンさを担保すべきであること、なども提案されました。
課題としては、研究インフラや規制の違いを乗り越える必要性が挙げられましたが、参加者は、これらの課題を克服し、長期的な信頼関係を構築することが、インド太平洋地域の安定と発展にも資する、持続可能でインパクトのある研究協力の鍵であるという点で一致しました。
本イベントは、昨年度のラウンドテーブルから一歩進み、具体的な研究課題をもととして緊密な三国間連携の基盤を築き、複雑化する地球規模課題の解決に向けた共同の歩みを始める、非常に実りある機会となりました。

参考 Webサイト
- L-INSIGHT|日本・オーストラリア・インドの研究協力におけるコモナリティと独創性(2025年11月27日(木))
- L-INSIGHT|Open Call for Seed Funding for Japan, Australia & IndiaTrilateral Collaboration -Invitation for the Kyoto Roundtable- November 25-27, 2025
- L-INSIGHT|10-14 Feb 2025 L-INSIGHT India-Australia-Japan Week “Trilateral Academic Dialogue: Exploring New Frontiers for Collaboration”