京都大学総合研究推進本部

研究費を得る

海外の研究費獲得支援


総合研究推進本部では、本学教員の国際的な学術研究活動を促進するため、海外の競争的研究費獲得に向けた包括的なサポート体制を構築しています。

具体的な支援の二本柱として、学内説明会や個別相談を通じた最新の公募情報の提供と、実践的な申請支援を展開しています。さらに、海外の競争的研究費への応募過程で不可欠となる、共同研究機関や資金提供機関との円滑な連携構築においても積極的な仲介・調整を行っています。

国際的な研究活動や研究費獲得について少しでも気になることがございましたら、お気軽にお声がけください。

支援内容

1. Horizon Europe

Horizon Europeは、EUが実施する世界最大規模の研究・イノベーション枠組みプログラムで、日本は2026年度中に準参加国として本プログラムの正式な助成対象になる見込みです。自然科学から人文・社会科学に至る全ての学問分野を対象としており、国際共同研究チームでの申請が求められる公募型のプロジェクト助成です。助成規模は公募内容によって数万ユーロ規模の小規模プロジェクトから数百万ユーロ規模の大型共同研究まで幅広く、プロジェクト期間は3〜5年程度が一般的です。EU最大の研究資金プログラムへの参加を通じて、国際的な研究ネットワークの構築と本学の世界的なプレゼンス向上につながる貴重な機会となります。

総合研究推進本部では、公募情報の提供から申請手続きまでを一貫して支援しています。具体的には、Horizon Europeの全体像・参加方法・公募情報の読み解き方を解説する学内説明会を開催し、資料と録画を学内限定で公開しています。共同研究チーム編成に必要な欧州側機関とのパートナーマッチングでは、NCP Japan(日欧産業協力センター)等と連携して橋渡しを行います。また、機関申請に必須の「機関・法人承諾書」の準備やe-Radへの入力についても、申請者と一緒に対応します。

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2. HFSP(Human Frontier Science Program)

HFSPは、生体の精妙かつ複雑なメカニズムに焦点を当てた革新的、学際的、かつ新規性を備えた基礎研究を支援する国際的な助成事業です。物理学、数学、化学、情報学、工学など、ライフサイエンス以外の多様な分野の研究者の参画を積極的に奨励しており、異分野の知見と技術を結集することで、基礎生物学における未踏の課題に挑戦するすべての研究者に門戸が開かれています。国際共同チームを対象とした研究助成金(Research Grants)では、チームメンバーの数に応じて総額約90〜150万ドル・3年間程度の研究資金が提供されます。

HFSPにはポスドク向けフェローシップ(Postdoctoral Fellowships)もあります。Long-Term FellowshipとCross-Disciplinary Fellowshipの2種類があり、いずれも出身国とは異なる国の研究機関に所属して研究を行う国際的なキャリア形成を支援するもので、給与・渡航費・研究費を含む形で最長3年間の支援が受けられます。後者は特に自然科学以外の出身(物理・数学・工学等)からライフサイエンス分野へ移る研究者を対象としています。

総合研究推進本部では、申請書作成の実践的なノウハウを学べる「HFSP Master Class in Kyoto」を企画・開催しています。

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3. ERC(European Research Council)Synergy Grant

ERC Synergy Grantは、ヨーロッパ最大の研究助成制度「Horizon Europe」の枠組みで実施される卓越した研究プログラムで、日本の科研費における基盤(S)や特別推進研究に相当する大型研究資金です。自然科学・人文社会科学を問わず全分野が対象で、ヨーロッパの研究者と2〜4名の国際研究チームを構成して申請する必要がありますが、本学の研究者も対等なパートナーとして研究費の受給資格を有しています。助成額はチーム全体で最大1,000万ユーロ程度、期間は最長6年間と規模が大きく、国際共同研究を通じた研究の飛躍的発展と世界的なプレゼンス向上の絶好の機会となります。

総合研究推進本部では、申請書作成の相談から、選考結果後のフォローアップまで対応しています。多段階選考のため一次選考通過後に不採用となるケースもあり、その場合は評価コメントを踏まえた再応募や、CNRS等の他助成金への切り替えについても相談に応じています。

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4. NIH(アメリカ国立衛生研究所)グラント

NIHは、アメリカ合衆国における医学・生命科学研究を支援する中核的政府機関ですが、本学の研究者がNIHと関わる際の大半は、京都大学自体が助成金の受給主体(申請代表機関)となる直接応募ではなく、アメリカの研究機関に所属する研究者(PI)が主導するプロジェクトに、共同研究者(foreign collaborator)として参加する形態です。この場合、京都大学側で行う作業や人的リソースの提供は「foreign component(海外要素)」としてNIHへの開示が義務付けられており、2025年から2026年にかけてNIHはこの海外要素の資金提供の仕組みを大きく見直しました。従来のサブアワード(間接契約)方式は廃止され、現在はPF5(Linked Collaborative International Research Project)やUF5(Linked Collaborative International Cooperative Agreement)と呼ばれる新しい枠組みを通じて、アメリカ側の助成金とは別建てで京都大学側に直接助成が行われる仕組みに変更されています。

なお、R01・R03・R21については、アメリカ市民権を持たない研究者が申請代表者として京都大学から直接応募することも制度上は可能です。いずれも個人研究者向けの研究プロジェクト助成金で、生命科学・医学全般を対象としています。中でもR01は、独立した研究者としての実績が認められた証ともみなされる最も一般的な助成金で、年間20〜30万ドル程度・3〜5年間にわたる手厚い支援が受けられます。R03は予備データの収集など新しい研究の足がかりとして活用される小規模なパイロット研究向けの助成金(年間5万ドル、2年間程度)、R21は従来の枠組みを超えた挑戦的なテーマを対象とするハイリスク・ハイリターン型の助成金(最大27.5万ドル、2年間程度)です。

ただし、直接応募には所属機関の事前登録や予算管理などの負担が大きく、また申請者側で大量の英語書類の作成や手続きに対応しなければならないため、アメリカ側PIの共同研究者として本学から参加するケースが圧倒的に多いのが実情です。

総合研究推進本部では、アメリカ側PIの研究プロジェクトへ共同研究者として参加する際に必要となる書類の確認や、京都大学側への助成金の受け入れ方法に関する相談に対応しています。また、申請に必要となるeRA Commonsアカウントの登録支援、研究計画書・予算計画・バイオスケッチ等の申請書類作成支援、所属機関としての承認手続きまでサポートします。

その他の主な海外の研究費

上記の重点支援4件に加え、以下の海外研究費についても定常的な申請支援体制を整備しております。記載以外の研究費についても積極的にサポートしますので、お気軽にご相談ください。

Google Academic Research Awards

コンピューティングとテクノロジーの最先端領域における革新的研究を支援することを目的とした競争的研究資金プログラムです。各資金提供サイクルにおいて特定の戦略的研究分野に関する提案依頼(RFP)が公開され、世界中の学術機関の研究者からの提案が募集されます。採択されたプロジェクトには最大10万ドルの研究資金が提供されます。対象分野:情報科学分野における特定テーマ(現在の募集サイクルでは量子コンピューティング関連の2テーマ)/助成形態:研究費(原則1年間)/金額・期間:最大100,000ドル、原則1年間/応募資格:助教以上の教員

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Marie Skłodowska-Curie Actions Postdoctoral Fellowships

ヨーロッパ最大の研究助成制度「Horizon Europe」の枠組みで実施される事業「マリー・スクウォドフスカ・キュリー・アクションズ(MSCA)」の一環として、主に博士号取得後の研究者(ポスドク)の国際的なキャリア発展と研究能力向上を支援する名門フェローシップです。研究分野に制限はなく、自身の研究テーマを自由に追求できる高い自律性と充実した研究環境が特徴です。欧州の一流研究機関との持続的な協力関係構築と国際的な研究者としての飛躍的成長を実現する絶好の機会です。 対象分野:全分野/助成形態:給与・研究費・渡航手当を含むポスドク向けフェローシップ/金額・期間:期間は2年間程度/応募資格:学位取得後8年未満の若手研究者

Harvard-Yenching Institute Visiting Scholars Program 

アジアに関連する人文科学・社会科学分野の優れた研究者を対象とした、ハーバード大学における名誉ある客員研究員プログラムです。本学は最大4名を推薦することができます。東アジア、東南アジア地域の卓越した研究者が、世界最高水準の学術リソース(図書館コレクション、研究者ネットワークなど)を活用し、自身の研究プロジェクトを質的に深化させる貴重な国際研究機会が提供されています。世界的な研究拠点での研鑽を通じた研究の国際的可視性向上と学術的ネットワークの拡大が期待できます。 対象分野:アジア関連の人文科学・社会科学/助成形態:滞在費・渡航費を含む客員研究員フェローシップ/金額・期間:期間は10ヶ月程度

National Humanities Center Residential Fellowships 

アメリカ合衆国ノースカロライナ州に位置する国立人文学研究センターが、毎年厳選された約30名の研究者に提供する滞在型の集中研究・執筆フェローシップです。選出されたフェローは、最長9ヶ月間にわたり、個人研究室や一流の図書館サービスなど、創造的思考を促進する理想的な環境で、研究と執筆活動に専念することができます。人文学研究者にとって、画期的な著作や論文を生み出すための理想的な研究環境が整備されています。 対象分野:人文学全般/助成形態:滞在型フェローシップ(研究室・住居支援を含む生活費相当の支給)/金額・期間:最長9ヶ月間

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Bill & Melinda Gates Foundation Global Grand Challenges

ビル&メリンダ・ゲイツ財団が主導する、世界の健康と開発における喫緊の課題解決を目指すイノベーション促進プログラムです。特に低・中所得国において実質的な社会的インパクトをもたらす可能性を秘めた、大胆で斬新なアイデアや画期的な科学技術的ソリューションの創出が強く求められています。研究成果の社会実装と国際的な課題解決への直接的貢献を志向する研究者に最適な機会です。 対象分野:グローバルヘルス・開発課題(保健、農業、教育等)/助成形態:フェーズ制の研究助成金(初期フェーズ採択後、進捗に応じて追加助成)/金額・期間:初期フェーズ数万〜10万ドル程度

お問い合わせ

総合研究推進本部 海外ファンド獲得支援チーム
E-mail: kura-foreigngrant*mail2.adm.kyoto-u.ac.jp *は、@に変更してください。